2020年8月15日にスタートした真夜中ドラマ「名建築で昼食を」はご存知でしょうか?
最終回を迎えてしまい、寂しい限りです。
実はこちらのドラマは下記の本を参考にしています。
『歩いて、食べる 東京のおいしい名建築さんぽ』(エクスナレッジ刊)
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建築には全く詳しくないですが、夫婦ともに建築散歩が大好きです。
大きな美術品を見るような感じでしょうか。
「形がいいね!」「装飾が素敵!」「この部分がかっこい良いね!」など、お宝を探すように楽しんでいます。
もちろん、この本も購入しました!
写真も文章もとても素敵でおすすめです。
今回はこちらの本を片手に日本橋をお散歩しました。
水天宮は掲載されていないですが、三越などで賑わう日本橋から近く、まだ伺ったことがなかったので参拝しました。
過去に建築を愛でたお散歩(旅行)記事はこちら。
<素敵な建築物が多い香川。>
thecorneroflife.hatenablog.com
<大山崎の聴竹居もとてもおすすめです!>
撮影NGで画像がないので、旅行プランの計画の参考までに・・・。
thecorneroflife.hatenablog.com
- 都会と調和した「水天宮」を参拝
- 人形焼といえば!重森の人形焼。
- 三原堂本舗でピーナッツバター団子や塩せんべいなどを購入
- 日本橋三越は見どころ満載。圧巻の中央ホール
- 日本橋を渡って日本橋高島屋へ
- 日本橋高島屋でオードリーのお菓子、"グレイシア"をゲット
都会と調和した「水天宮」を参拝
2016年4月に建て替えされ、近代的になった水天宮。
創建は1818年です。
ご祭神は四柱
・天御中主大神(あめのみなかぬしのおおかみ)
・安徳天皇(あんとくてんのう)
・建礼門院(けんれいもんいん)
・二位ノ尼(にいのあま)
古事記ではじめに現れる神様が「天御中主大神」で、私の中では「宇宙の神様」というイメージ。
「二位ノ尼」は平清盛の妻で、「建礼門院」は平清盛と二位ノ尼の娘、「安徳天皇」は建礼門院の子です。
平家の霊を慰めるために建てられたのが水天宮のはじまりと言われているそう。
駅から水天宮に向かう道も近代的。
何やら素敵な模様が。
強いに違いない、ムキムキの狛犬
新しく立派な拝殿
安産、子育てにご利益があると言われていて、この日も沢山の妊婦さんや若い夫婦、家族で賑わっていました。
人形焼といえば!重森の人形焼。
人形焼は日本橋の人形町が発祥の地と言われています。
駅の側にある人形焼の名店「重盛永信堂」へ。
七福神の人形焼が愛らしい。
生地が薄くてあんこたっぷり。甘さも少し控えめで食べやすかったです。
その後、道を挟んだ先にある「三原堂本舗」へ。
三原堂本舗でピーナッツバター団子や塩せんべいなどを購入
手土産特集などでよく掲載を見ていた「塩せんべい」
三原堂本舗さんのお菓子だったのですね!
写真に残していないのですが、季節限定というピーナッツバター団子を購入して、すぐに食べました。
ピーナッツバターが団子に合う!おすすめです。
購入した栗蒸し羊羹と塩煎餅。
水天宮に行かれた際は、重盛永信堂と合わせて是非!
甘いもの&しょっぱいものの無限ループになること間違いなし!
さて、これからは建築巡り。
日本橋へは、お世話になった方が「日本伝統工芸展」に入選され、作品を見に行く目的があるのですが、
『歩いて、食べる 東京のおいしい名建築さんぽ』を片手に、建物を愛でる目線で三越と高島屋を巡ります。
日本橋三越は見どころ満載。圧巻の中央ホール
日本橋三越本店はもともとは江戸時代に越後屋という呉服屋で、江戸最大の呉服屋と言われていたそう。
日本の百貨店の始まりとされています。
1935年に竣工した本館は、国の重要文化財に指定されています。
ライオン像
1914年に設置されたライオン像。
当時の経営者がイギリスの彫刻家に発注したそうで、完成まで3年かかったという大作です。
もう100歳近いんですね!
ヘルメス像
これまで気にしたことがなかったのですが、本に記載があって入り口を見上げたらいらっしゃいました!
下からだと、ちょっとセクシーな感じに・・・。
入り口も素敵。
石の彫刻
アール・デコの天井
中央ホール
日本橋三越といえば!この中央ホールと天女像でしょう。
私も初めて三越に来た時驚きました。
見たことある方はご存知だと思うのですが、でっかいですよね・・・。
高さは約11mだそうです。
ゆっくり眺めていると三越の方が話しかけてくださり、歴史や創作秘話などを説明してくださいました。
「天女像」は三越の基本理念『まごころ』を象徴する像として、当時の経営者が彫刻家の佐藤玄々(さとうげんげん)に依頼したそうです。
今の時代だと400万くらいで依頼したものが、制作するにあたり、玄々先生の『まごころ』を形にするといった使命が強くなり、最終的に約50億かかったといいます・・・。
400万がどうやったら50億に・・・。
制作延人数も約10万人と言われていて、大工・彩色・截金・金工・木彫・漆・型・鉄骨など様々な職人が携わる大きなプロジェクトとなったそうです。
戦後の厳しい時代に職人に仕事を与えたという意味でも、評価されるものだろうと聞きました。
三越は「日本工藝展」も支援していることを考えると、昔から三越は「日本の美」に深く貢献しているのだと感じました。
同じものは2度と作れない超大型作品です。
像の後ろもすごい迫力。圧倒されます。
ぜひ、後ろ姿もご覧になることをおすすめします。
初めて見た時は、少し怖いような印象を受けたのですが、製作した佐藤玄々の強い思い、見えないような細かいところも手を抜かない職人達の技術が、そのような印象を与えるのかもしれません。
「美しすぎて怖い」なんだか三島由紀夫の金閣寺のようですね。
誰かこの天女像をモチーフに小説を書いてくれないかな。
当時の三越の経営者と佐藤玄々、制作に携わる職人たちを登場人物に、きっとおもしろい作品になりそう。
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こちらの像は天女が降りたった瞬間を捉えているそうです。
天女の身体のねじれ、着地した瞬間に下から巻き起こる風によって動く衣。
動きを感じながら見ると、さらに魅力を感じます。
中央ホールを囲む大理石
違和感が出ないよう、大理石の柄をできるだけ合わせて組み合わせているそう。
確かに自然に見えます。
天井はステンドグラスで彩られています。
中央ホール、見どころ満載です。
中央ホールには古いパイプオルガンもあり、1日3回演奏があります。
私が伺った時は下記の時間帯で演奏されていました。
(10:00-、12:00-、15:00)
1階から地下に降りるところにある照明。
アールデコでありながら、どこか日本らしさも感じます。
可愛らしいエレベーターの表示
この日本橋三越ですが、2018年に隈研吾さんが一部のリニューアルに携わりました。
「白く輝く森」がテーマだそう。
沢山の木々が実(商品)をつけ、森の中を散策するような気持ちでお買い物をする・・・。
そんなイメージをしながら、楽しくお買い物をしました。
三越の屋上は庭園や神社もあり、まさに都会のオアシス。
お買い物で疲れたら、こちらで休憩すると良さそうです。
そして、本来の目的だった「日本伝統工芸展」へ。
多くの人で賑わっていました。
陶芸、染織、漆芸、金工、木竹工(きちっこう)、人形など沢山の作品が一度に集まり、楽しいです。
ただ、見に来られている人は年齢層が高い印象。
もう少し若い人も興味を持てるような展示になれば・・・と感じました。
最後に、少し見づらいのですが、三越の入り口にこのような表記がありました。
三越の建物についてわかりやすくまとめてあるので、貼り付けます。
日本橋を渡って日本橋高島屋へ
学士会館や前田侯爵邸の洋館などを手がけた高橋貞太郎(たかはしていたろう)が設計。
その後、高度経済成長期に、村野藤吾(世界平和記念聖堂や日生劇場なども設計)が、高橋貞太郎の意匠を組みながら増改築した建物です。
大理石を使った優雅なアーチ。
村野藤吾デザインの照明。
以前はシャンデリアだったそうですが、戦時中に徴収されてしまったそう。
入り口の装飾も素敵です。
村野藤吾は個性が強いイメージですが、どこが村野藤吾なのかわからない程、調和されています。
この調和が評価され、「増築建築の名作」と言われているそう。
日本橋高島屋でオードリーのお菓子、"グレイシア"をゲット
本にも掲載されていた「オードリー」の"グレイシア"というお菓子を地下で購入。
お昼頃には売り切れてしまうそうなのですが、間に合いました!
包装紙も可愛い。
こ、これは美味しいですね・・・。
人気が続く理由がわかります。
フリーズドライのイチゴと甘さ控えのクリームが合う!
実家の母からぶどうを沢山送ってもらったので、お礼として実家用にも購入しました。
いつもはお菓子を「もしゃもしゃ」と食べる甥っ子と姪っ子が、大切に少しずつかじりながら食べていたというのを聞き、子供たちが食べている様子を想像すると微笑ましく、幸せな気持ちになりました。
オードリーは、他にも気になるお菓子があったので、また立ち寄りたいです。
水天宮と日本橋の百貨店巡り、とても楽しかったです。
人形焼やグレイシアなど、美味しいものもゲットでき、大満足。
三越の方に色々お話を聞けたのもとても勉強になりました。
普段見るともなく見ている百貨店の建物。
お買い物だけでなく、美術館に行くような気持ちで楽しむのはいかがでしょう。