2020年7月上旬に熱海、修善寺に旅行した際の記録です。
新型コロナウィルスの感染者が増え始めたため、「混雑しているところには行かない」「話さない」「触らない」を意識して旅程を組みました。
アルコールの設置は検温をしている店舗が増え、人を迎える準備が少しづつできてきている印象でした。
気をつけながらでも旅行ができ、観光地も少しずつ元に戻っていくことを願っています。
人気のパワースポット 来宮神社
今や、熱海の観光スポットとしても人気が高い「来宮神社」。
こんなに人気があるのに、10年くらい前に行った時になぜ立ち寄らなかったんだろう・・・。と思っていました。
それもそのはず、「来宮神社」はその後大幅リニューアルをし、観光客の心をつかみ、今や熱海観光に外せないスポットになっています。
もともと、御神木があることで人が集まり、710年には建立されていたという由緒ある神社です。
再び人が集まる活気ある神社に戻り、神様も喜んでいらっしゃるのではないでしょうか。
鳥居をくぐってからお社までは、爽やかな竹の道が続きます。
この竹の道もリニューアルで植えられたそうです。拝殿に着くまでに浄化してくれそうな気がします。
竹の道を抜けると拝殿が現れます。
神社の左側にまた竹の小道があります。
そこを抜けると、ご神木「大楠」が現れます。
拝殿までの竹の道やご神木までの小道は、始めから全体像が見えないので、目にした時の感動も強まります。
2000年以上の樹齢とのこと、とても迫力がありました。
幹の周りを1周すると寿命が1年延びるそうですよ。
カフェもあります。
メニューも「麦こがしアイスと白玉入りの栗しるこ」「静岡メロンクリームソーダ」「タピオカ富士山サイダー」「静岡みかん100%ジュース」など、何やら目を引くラインナップです。
来宮神社は夜もライトアップしているので、夜の観光に立ち寄っても良いですね。
リニューアルしたMOA美術館で美術鑑賞
2017年に現代美術家の杉本博司さんと建築家の榊田倫之さんがリニューアルを手がけた美術館です。
箱根美術館と同じ方が創設したと聞いていたので同じくらいの規模かと思っていたのですが、とても広くて驚きました。
駐車場のある入り口から、7基のエスカレーターを乗り継ぎます。長さは200mくらいあるそう!!
天井がグラデーションに光っていて、なんだかアトラクションのよう。
途中の円形ホールの天井。
万華鏡の映写とのこと。
スケールがすごい。
ヘンリー・ムアの彫刻が飾ってある、「ムア スクエア」。
「ムア・スクエア」では相模湾を見渡せ、良い景色を楽しめます。
ようやく展示室のある本館に到着。
入り口には、漆を塗られた高さ4mの自動ドアが!
国産の漆を15kg使い、人間国宝の室瀬和美さんが手がけられたそう。
これから見る展示に期待が高まります。
※こちらの扉は入り口入って振り返らないと見えないので、お忘れなく。
ロビーから見える景色も、緑がきれいでした。
豊臣秀吉の「黄金の茶室」の復元。
きらきら光っていますが、こちら全て純金を使用しているそうです。
究極に贅沢です。
これは・・・落ち着くのか・・・?という気がしますが、招かれた人は特別な気持ちになりますね。
展示室に入る前の床。
こちらもリニューアルの時に手がけられました。
東大寺の屋根瓦を焼いている職人さんが作ったそう。
独特のしっとりとした質感と色合いが美しいです。
展示室の壁は黒漆喰な使われているのですが、その展示室の中に黒漆喰の小部屋があります。
この部屋の中には、「国宝 野々村仁清 色絵藤花文茶壺 」が展示されていました!
野々村仁清は「京焼き」の大成者。仁清の2点の国宝のうちの一つがこの作品です。
壁を黒漆喰にしているのは、展示ガラスに余計なものがうつりこまないようにする為だそうです。
美術鑑や博物館によっては、うつりこみがあり作品が見にくいことがしばしばあります。
MOA美術館ではもともと反射の少ないガラスを使用していることもあり、作品はうつりこみを気にせず見れました!
野々村仁清のこちらの壺は、360度見れるのもとても嬉しいです。
MOA 美術館には「茶の庭」と言われる庭園があります。
金具の模様がかっこ良い、「片桐門」。
尾形光琳の晩年の住居を復元した建物も見学できます。
尾形光琳が自ら描いた図面などの資料に基づいて復元したそう。
MOA美術館といえば、国宝「紅白梅図屏風」なのですが、伺った際は展示されていませんでした。
盛りだくさんのMOA美術館。景色も良いですしまたゆっくり伺いたいと思います!
「囲炉茶屋」で干物三昧のランチ
熱海といえば、干物!ということで、熱海で人気の「囲炉茶屋」へ。
夫は10年くらい前に行ったことがあるとのこと。ずっと人気のお店のようです。
「三種類の干物とアジのたたき定食」を注文しました。
アジの干物、えぼ鯛の干物、アジのみりん干しの3種類でした。
干物はもちろんですが、アジのたたきも美味しい!
干物は好きでよく食べるのですが、同時に数種類食べるが新鮮に感じました。
帰宅後、早速夕食に2種類の干物を食べてみましたが、比べながら食べられて大満足!
たまにはこんな贅沢も良いですね。
ホテルで食べるデザート用に、熱海プリンを購入。
とろりとした食感と苦めのカラメルがマッチして美味しかったです。
熱海の歴史を感じる起雲閣
1919年に別荘として建てられた建物。
起雲閣のざっくりとした歴史は下記になります。
・1919年実業家の内田信也が母親の為に立てる
・1925年に「鉄道王」「茶人」としても知られる根津嘉一朗が購入。
周辺の土地を購入し、庭や洋館を増やす。
・1947年に、かつて東洋一と言われていた「白雲楼ホテル」の経営者であった桜井兵五郎が購入し、旅館「起雲閣」として営業する。
(「白雲楼ホテル」は、フランク・ロイド・ライトも設計に加わったホテルですが、残念ながら現在は取り壊されなくなっています。)
著名な実業家の元で形を変えながら残ってきた建物は、現在は熱海市が運営しています。
旅館「起雲閣」の廃業後は競売にかけられたのですが、起雲閣を守ろうという市民団体の頑張りで建物が残っているとのこと。
中でも根津嘉一朗が手がけた洋館はかなり見応えがあり、このように見ることができるのは、当時の市民の方々のおかげと感謝の気持ちが湧きます。
最初の持ち主、内田信也の和風建築の別荘。
大きな窓からは美しい景色が見えます。
起雲閣は庭を囲んだ建物になっています。
根津嘉一郎によって増設された部屋。
撮影などでもよく使用されているサンルーム。
天井はステンドガラスになっています。
根津嘉一郎が作った、ローマ風呂。
当時はお湯を溢れさせながら使っていたそう。贅沢ですねぇ。
「白雲楼ホテル」がなくなってしまったことを思うと、このように見学できるのは幸せなことだと感じました。
起雲閣には大正時代のガラスが残っていたり、今は作られていないものも沢山残っているとのこと。
これからもずっと残っていくことを願っています。
今日の宿泊先は「マリオットホテル 修善寺」
露天風呂付きの客室を予約しているので、チェックインしてからは引きこもります。
熱海駅にある成城石井でお酒と食事を購入し、修善寺に移動します。
2日目に続く。